「漢字ディスカバリー
~成り立ちやつながりを発見して、漢字力をリカバリー~」
※参考文献:『白川静先生から学ぶ 成り立ちとつながりでわかる漢字ノート』(立命館大学白川静記念
東洋文字文化研究所 監修、立命館大学附属校白川式幹事学習法開発委員会 編 平凡社 2025)
1.直 チョク ジキ ただ(ちに) なお(す) なお(る)
眉飾り→目→塀を建てている形で、「かくれる」の意味
∴ものごとの隠れている部分(真実)を、その目で見抜くこと
2.相 ソウ ショウ あい
木→目
∴木を目で見ること
cf. 木を見ると、樹木はその盛んな生命力を見ている人に与える。樹木を見る人と、人に見られる樹木の
相互作用(コラボレーション)
3.思 シ おも(う)
脳みそ→心
∴頭と心
4.懐 カイ なつ(かしい) なつ(かしむ) ふところ
心→人→目→衣
∴亡くなった人の衣の上に涙する心
5.反 はん タン ホン そ(る) そ(らす)
崖→手
∴急な崖に手をかけてよじ登ろうとする形
cf. 聖なる場所を犯そうとして、そこをよじ登ろうとする行為が「反逆」
6.取 シュ と(る)
耳→手
∴戦場で討ち取った相手の耳(左耳)を、証拠として手で切り取った
7.興 キョウ コウ おこ(す) おこ(る)
筒型の酒器(同)→左右の手で持つ(臼)→もう1人が両手で支える
∴酒を注ぐことで、その土地の神様を呼び起こす儀礼
8.魂 コン たましい
雲→鬼
∴霊気になって、死者の魂が霊界に入った
cf. 云(ウン い<う>)は雲のもとの字で、「雲や雲状のもの」。霊は雲状のものと考えられた。
鬼は死んだ人。一本の角が生えたグロテスクで大きな頭を持つ人を、横から見た形
9.自 シ ジ みずか(ら)
前から見た鼻の形
∴自分自身をいうとき、自分の鼻を指で指し示す動作に由来
10.止 シ と(まる) と(める)
足あとの形
∴歩くことに関わる漢字を、足あとで表現
cf. 出(シュツ で<る> だ<す>)は、この足あと「止」の左右の形プラス「スタートラインの横線」
11.武 ブ ム
戈(か。武器の矛<ほこ>のこと)プラス「止」(ここでは「止める」の逆で、「進める」の意味)
∴戈を手に持って進撃すること
cf. 「戈を止める」こと=武力で争わないことが最善の武とか、戦わずに勝つことが大事とかは俗説?
12.郷 キョウ ゴウ
食器を挟んで二人が仲良く向かい合って食事をしている形
∴もとは、「もてなし=饗宴」の意味
cf. 饗宴に招かれる有力者=地方の領主などが治める領地を「郷」といい、そこから「さと、いなか、ふるさと」
の意味になった。